「もし自分ががんになったらどうしよう」と不安でたまりません

「もし自分ががんになったらどうしよう」と不安でたまりません

先日のカルチャー教室で生徒さんから
がんを患っている友人の話を伺いました。

なぜ、その友人の話をされたのかと
生徒さんに尋ねたところ

生徒さん自身が
「もし自分ががんになったらどうしよう」

という不安を抱えているということが
わかりました。

そこで、私は次のようなお話をしました。

転移するがんと転移しないがんがある

近藤 誠「がんに向き合うための『五つの心得』」
(TJMOOk『人生に悔いを残さない』)

近藤 誠氏によると、

・転移する「本物のがん」と転移しない「がんもどき」がある
・がん細胞はできてすぐに転移することが確認されている
・転移する性質のがんであれば、もう転移していると考えなくてはならない
・転移しない性質の「がんもどき」もたくさんある
・転移するかしないか、運命はもう最初から決まっている

とのことです。

抗がん剤は固形がんに効果なし しかも、正常細胞が損傷する

抗がん剤治療について、近藤氏は

・急性白血病や悪性リンパ腫などの血液のがんは、抗がん剤の効果が期待できる
・胃がんや肺がんなどの固形がんで、抗がん剤によって治ったと実証されている例はひとつもない
・抗がん剤によって、がんを小さくすることはできるが、治すことはできない
・正常細胞がダメージを受けて患者の寿命が短くなる

と指摘されておられます。

手術をするとがんが暴れだし転移が進み寿命を縮める

更に近藤氏は、手術について

・本物のがんかどうかを確認する最適な方法は手術をすること
・がんの手術の刺激で、潜んでいた小さな転移がんが急に大きくなる
・「手術をすると、がんが暴れだす」というのは、昔から外科医のあいだでささやかれていた
・がんの手術後、5年生き、10年元気という人は、本物のがんではなく、「がんもどき」だった証拠

と述べておられます。

「本物のがん」と「がんもどき」

近藤氏によると、がんには

・転移する「本物のがん」
・転移しない「がんもどき」

があり、

『「がんもどき」は放置しておくに限る』

と述べておられます。

そして、万が一
「本物のがん」になってしまったら

・緩和ケア
・放射線治療

を奨めておられます。

明らかに見極める

お釈迦様が説かれた四つの真理を『四諦』といいます。

この『諦』という漢字について
中村 元先生は次にように書かれております。

中村 元『温かなこころ −東洋の理想』

四諦の「諦」というのは真理のことです。諦という漢字は和訓では「あきらめる」と読みますが、これはもとは、明らかに見る、真理を明らかに見る、見極めるという意味なんです。今日、和語、日本語では諦めるとは、断念する、放棄するという意味に用いられていますが、それは自序を明らかに見極めるという意味からの転義です。よく見通してみると、そういうような欲望を抱くのは間違いだなと明らかに見るから、諦めになるわけですね。
いま言いましたように、今日の日本語では諦めるというのは断念する、放棄するという意味に用いられていますが、それは事象を明らかに見極めるという意味から変化した意味です。p60-61

がんになった場合、
そのがんが転移する「本物のがん」か
転移しない「がんもどき」かを
先ず明らかに見極めることが大切になります。

もし「本物のがん」であったならば

近藤 誠「がんに向き合うための『五つの心得』」
(TJMOOk『人生に悔いを残さない』)

私のよく知る関西の医者が、息苦しさをおぼえて検査を受けたところ、肺がんが見つかり、すでに肝臓にも転移していました。写真によってそれが確認されたのが去年の八月です。しかし、彼はそれから一度も病院に行っていません。自宅で緩和ケアを受けて、在宅のまま過ごしています。
あとどれくらい生きられるかは予断を許さない状況ですが、がんと判明してから現在までにまとまった時間があったために、遺言のようなことも含めていろいろと身の回りの整理ができたそうです。(中略)
手術も抗がん剤治療もしなかった彼は、「これがいちばんええんや」といっていましたが、私もそう思っています。p55

葬式の費用が無くなるまで
有り金を使い果たしてでも
最後まで最新の治療を続けるか。

それとも
この関西の医師のように

自宅で緩和ケアを受けて、在宅のまま過ごすか。

余命をどのように生きるか。
今から考えておいてはいかがでしょうか。

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