おはようございます 有坂脩岳です。
先日のカルチャーセンターの講座で生徒さんから布施の意味を聞かれたのでお話をしましたところ、その方はお布施というものはお寺の住職にお金を取られるものだと思い込んでおられたので、とても驚かれていました。
広辞苑によると
(梵語daanaの訳。檀那は音訳)
①人に物を施しめぐむこと。
②僧に施し与える金銭または品物。「おーを包む」
質問をされた方は②の意味だと思い込み、布施という言葉にとても嫌悪感を抱いていました。
ではこれから少し、布施という言葉の意味を説明していきましょう。
布施はサンスクリット語のダー(与える)という動詞から派生した言葉ダーナで、意味は与える人。
このダーナは日本では男性を旦那(だんな)とも呼ぶので、よく知られた言葉だと思います。
お釈迦様は托鉢は「貧乏な人の家を回りなさい」と弟子たちにと説かれました。
弟子たちは皆、「貧しい家ではなく、お金持ちの裕福な家」の間違いでは?
と聞き直したそうです。
弟子たちの質問に対して、お釈迦様は次のように答えられました。
「今貧しさに苦しんでいる人たちは過去に施しをして来なかったため、その日の食べ物にも困っている。だからこそ、貧しい人々の家を回るのだ。」
貧しいからといって人に施しをしなければ、ますます貧しくなる。
今あるほんの少しの物の一部でも人に分け与えることを続けることによって、自分は貧しいと思い込んでいただけなのだ。
本当はとても豊かな心が自分にもあったのだ、ということを氣付かせるために、お釈迦さまはあえて貧しい人たちの家に托鉢に行かれました。
「与える」という行いは、洋の東西を問わず結果として富をもたらすことが知られています。
貧しい人々はそれがわからないから、今も貧しいのだといいます。
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