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施餓鬼法要のお布施が高くて払えません。どうしたらいいですか?

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 仏教をわかりやすく伝えるお坊さん有坂脩岳です。

 まもなくお盆ですね。
「施餓鬼法要のお布施が高くて払えない」という僧談を頂きました。

ご相談者様は新型コロナウイルスの影響により、菩提寺から請求される今夏の新盆施餓鬼法要のお布施が高くて払えないとお悩みとのこと。
心中お察し申し上げます。

ご相談内容をまとめると

 1.施餓鬼法要はやらなくてもよいのか
 2.お布施も世間相場でよいのか

の2点になります。

以下、この2点について回答させていただきます。

目次

【施餓鬼法要はホントにやらなくてもよいのか】

相談者様はネットを検索したところ、「施餓鬼法要は家族の意思でやらなくてもよい」という内容のコメントを見つけられました。
このネット記事の通り、「施餓鬼法要はホントにやらなくてもよいのか」と悩んでおられるようです。

お寺は檀家の経済的援助によって成り立っています。
檀家は、お寺を経済的に支えるスポンサーでもあります。

特に田舎の寺の主な収入は、檀家の葬儀と年忌法要の布施収入です。

そして、特に田舎のお寺では葬儀と施餓鬼法要をセットとして考えています。
ここが大事なところです。

田舎のお寺では、葬儀のお布施(含戒名料)と施餓鬼料(施餓鬼会の布施)は大事な収入源です。

また、施餓鬼料はお寺への寄付の意味合いもあります。

お寺はこれらの収入によって、年間の費用を賄っています。

葬儀と年忌法要の布施収入しかない田舎のお寺にとって、一年のうちで葬儀に次ぐ大きな収入源がお盆の施餓鬼会なのです。


お寺と同じ地域に住む檀家の人々にとっては、お盆と施餓鬼法要に参加することは当然の常識です。

ところが、田舎を離れ、都会に住み慣れた人にとっては、田舎の常識はとんでもない非常識と写ります。

このあたりの考え方の違いを認識しておく必要があります。

【お布施の相場について】

ご相談者様は、ネットを検索されて施餓鬼法要のお布施の世間相場は5千円から1万円という情報を得られました。

このことから、菩提寺から請求される5万円は高いと考えておられるようです。


ここで考えなければならないことは、施餓鬼法要のお布施に相場があるのかということです。

結論から申しますと、お布施の相場はありません。

なぜなら、施餓鬼料の金額はお寺によって様々だからです。

戒名に応じて1万円・3万円・5万円とか
10万円・15万円・20万円とか
葬儀のお布施の何割とか。

施餓鬼料の金額を張り出し、金額の多い家から順番に施餓鬼法要が始まるというお寺もあります。

【なぜ菩提寺の住職に尋ねる必要があるのか】

ここまでお話してきたように、施餓鬼法要はお寺によって異なります。

一番よいのはネットの情報ではなく、直接お寺の住職に尋ねてみることです。

ご相談者様の現状をお話して、5万円は無理だが〇円なら払えると伝えてみることです。


なぜ菩提寺の住職に尋ねる必要があるのかというと、
あなたの立場と住職の立場が違うからです。

あなたの価値観と住職の価値観は異なるからです。

立場が違えば価値観が異なるのは当然です。

ですから、話をしてお互いの立場を理解する必要があります。

この時、大切なことは感情的にならないことです。

お互いに面白くない話をするわけですから、とかく感情的になりやすくなります。

そこをグッと堪え、腹を立てないように注意してください。


人間には感情があり、あなたにも感情があります。

住職も例外ではありません。

住職にとって布施収入が減ったり、檀家が減るということは、とても大きなストレスです。

ましてや、新型コロナウイルスの影響でお寺の収入は激減しています。

あなたも困っているが、お寺も経済的にも困っているわけです。


一度関係がこじれるとまず修復はできません。

とにかく、問題がこじれないようにお気を付けください。



ご相談者さまも幸せ
お寺の住職も幸せ
みんな幸せ。

仏教はマルチハッピーの教えです。
Win – Win ではなく、みんな幸せ。
これが仏教の教えです。


ご相談様の人生が幸せでありますことを心よりお祈り申し上げます。


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この記事を書いた人

ありさか しゅうがく
真言宗僧侶
カルチャーセンター講師
千葉県佐倉市在住


セカンドライフ(第2の人生)を
お坊さんとして生きたい人のために
修行道場寺院の建立に向けて奔走中。

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